
Hospital Data

日本赤十字社医療センター
副院長 / 第一産婦人科部長
木戸 道子先生
専門
- 産科 / 婦人科 / ヘルスケア / 更年期
導入の背景
- 近隣病院の分娩取りやめにより、外来診療の負担が増加
- 地域の周産期ネットワークシステムを立ち上げることとなり、周産期部門カルテの電子化を検討
導入の決め手
- 専用回線不要、端末やソフトのインストール不要で、導入が容易だった
- セキュリティが確保されており、過去に別の地域連携システムでのセキュリティ事故がなかった
導入の効果
- 緊急対応の迅速化
- リスク因子や未実施の検査が把握しやすくなった
- セミオープン施設とのデータ共有が可能となり、安全な情報共有が実現
外来診療業務量の増大を受け、診療情報連携の必要性を感じました。
——導入の背景について教えてください。
以前より、電子カルテの導入はしておりましたが、2008年ごろ、近隣の病院が分娩を取りやめた事もあり、外来診療の負荷が大きくなっていました。
そのような状況をうけ、東京都の方針により、地域の周産期ネットワークシステムを立ち上げることになりました。
当センターは、厚生労働省の“地域診療情報連携推進事業”に選定され、連携施設と情報共有できる周産期部門カルテとして進めることになりました。
すでに、オープン(セミオープン)システムが始まっており、共通診療ノートを紙ベースで連携し運用していましたが、そちらも電子化することになりました。
そのようなニーズにも対応できるかということが導入のポイントでした。
ミトラは、情報連携の実施経験があり。安心して任せることができました。
——その中で、大きな決定理由は何だったのでしょうか。
決め手となったポイントは
- 専用回線が不要
- 専用の端末やソフトのインストールが不要
- セキュリティの確保に万全を期している
などでした。
ミトラが開発した別の地域連携システムも、セキュリティ事故がないというお話をお伺いし、安心してお任せできると思いました。
また、以前にハローベイビープログラムを利用している施設を見学する機会があり、そのときの印象もよかったのを覚えています。
今ではこれがないと仕事ができない!と感じる程です
——使用してみての感想はいかがですか。
紙ベースから電子カルテシステムへ移行できたことにより、妊産婦さんの情報を瞬時に把握し、緊急対応も迅速に行う事ができるようになりました。
特にこの様な部分に、便利さを感じています。
- 周産期情報を一元管理
基幹カルテですと、スクロールをして情報を確認しなければなりませんが、1画面の中で、周産期情報を確認する事ができます。
- リスク因子を常に表示
一画面の中で、リスク因子(胎位、感染症、帝王切開歴など)を把握でき、画面を切り替えても同じ場所に表示されているので、ひと目で把握することができます。
パッと見て、ひと目でわかる。医療安全上においてもメリットがあると感じています。
- 検査漏れを一覧でチェック
一覧にて検査結果が確認できます。
未実施の検査は空欄になっているので、検査漏れを防ぐことができるというメリットもあります。
- 時系列で情報を管理
妊産婦さんの妊娠初期からの健診を確認できるだけでなく、おなかの中の赤ちゃんの成長過程をグラフや図でも見ることができます。
- セミオープン施設での所見
セミオープン先の病院で登録した内容も、院内のデータと同じ表示で見ることができ、院内で登録した情報をセミオープン先でも見ることができますので、安全に情報共有することができます。
- 検索・統計機能
基幹カルテですと、妊産婦さんひとりずつデータを管理していますが、ハローベイビープログラムは全データから、ある月の分娩数を確認できたり、帝王切開の割合を調べたりと、基幹カルテではできないことが可能です。
- バックアップ機能
災害ではありませんが、基幹カルテが一時的に使えなくなった際に、周産期部門システムのハローベイビープログラムで通常通り妊婦健診を実施する事ができました。
バックアップとして基幹カルテ以外のシステムを持っておくことは安心につながるのだと実感しました。
業務の効率が良くなりました
——導入後にどの様な効果を感じていますか。
入力したデータで、紹介状や助産録を作成することができ、日本産科婦人科学会に提出する周産期データも簡単に準備する事ができます。
また、統計情報を用いて、学会報告や論文作成にも活用することができます。
導入してから分娩数を増加させることができました。